ロッド

ダイワ ハートランド HL 722ML+FB-ST 20 | 実釣インプレ

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

スモラバを世に広めた村上晴彦さんが監修するダイワのバスロッド「ハートランド」。
その中で、村上流ベイトフィネスを体現するロッドとしてやや異色を放つ機種が「722ML+FB-ST20」です。

PE PERFORMANCEコンセプト・肉厚細身のブランクスといったハートランドの特性を受け継ぎつつも、高弾性なソリッドティップを採用した今までに無いテイストに仕上がっています。

その特徴的なスペックは、ハートランドのファンだけではなく、岸釣り・オカッパリでベイトフィネスを使ってみたい方にとっても気になる番手ではないでしょうか。
本記事では、ハートランドのベイトフィネスモデル「722ML+FB-ST 20」を実際に使ってみたインプレをレビューします。

ハートランド 722ML+FB-ST 20 | 特徴と魅力

公式サイト

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

全長 継数 仕舞 自重 先径/元径 ルアー重量 ライン(lb.)/PE カーボン含有率 定価(円)
2.18m 2 113cm 112g 1.2/10.9mm 3.5-14g 1/8-1/2oz 6-14/0.6-1.2号 99% 49,500

「ハートランド722ML+FB-ST20」の性能・スペックは上記の通りです。

722ML+FB-ST 20 は、ハートランドの中でスタンダードモデルに位置付けられる製品。
超ハイエンドなハートランドのAGSシリーズに比べると、採用されている素材や技術は控えめです。
ですが、ミドルレンジ以上のグレードに位置付けられるバスロッドとしては、十分に贅沢な設計でかなりの高性能。尖がったAGSモデルに対し、ハートランドのテイストや魅力を、より多くの人が使いやすいように最適化されたロッドがスタンダードモデルと言えますね。

722ML+FB-ST20には、次のような技術・テクノロジーが採用されています。

感性領域設計システム「ESS」

ロッドが曲がった時に戻る復元力を解析・設計するシステム。
ロッドのパワーや特性を数値化し、エキスパートの感性と呼ばれる領域まで反映します。

HVFナノプラス

ブランクスの繊維素材を接着するレジン(樹脂)量を減らし、軽量化・操作性と感度アップを果たす製法。
さらに繊維素材とレジンの隙間に「東レ(株)ナノアロイテクノロジー」を混合することで、高強度化・軽量化を実現しています。

X45フルシールド(X45コブラシールド)

X45は、ロッドのネジレを防止するバイアスクロス(±45°に斜行した繊維素材)のカーボンシート。そのシートを、ネジレ防止に最も効果的なロッド最外層に施したのが「X45フルシールド」です。
キャスティングやロッド操作時におけるネジレを抑え、安定性とパワーの向上を実現。

3DX

バット部分に採用されているハニカム構造のカーボンシート。
あらゆる方向に対して優れた形状復元力を発揮し、ロッドのバットパワーを大きく向上させています。

メガトップ

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

メガトップは、繊維素材に樹脂を均一で分散させ、高強度化を実現したソリッドティップ。
細径で柔軟なソリッドティップは、一般的な中空構造のチューブラーに比べて喰い込みがよく、微妙な変化に対しても穂先が揺れる事で視覚的感度も向上。

Vジョイント

センターカット2ピースをジョイントする合わせ部分にバイアス構造を採用。
長尺となる鮎や渓流竿用のテクノロジーで、1ピースロッドのような滑らかな繋がりでロッド本来のパワーを発揮します。

エアセンサーシート(ブランクタッチトリガー)

カーボンファイバーで高強度化された軽量かつ高感度なリールシート。
用途に応じた専用設計で、汎用リールシートとは異なる高い操作性を実現しています。

チューブラーパワースリム(TUBULARPOWERSLIM)

肉厚で細身なブランクス設計。
細身で繊細でありつつも、肉厚でパワーと粘りがあり、快適で爽快なキャスティング性能を兼ね備えています。

オールチタンフレームSiCガイド

軽く、サビにくく、強靱性に優れたチタンフレームガイドを採用。

使用用途

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

村上晴彦さんのベイトフィネスは、「ベイトロッドで使うルアーを繊細に操る」事に長けています。
「スピニングで使うようなライトリグをベイトタックルで使う」といった、一般的にイメージするベイトフィネスとは異なるようですね。
実際ハートランドのベイトフィネスロッドは、1/4oz(7g)あたりのスモラバを基軸とするなど、ライトリグ用途としては強めなイメージでした。

しかし、ソリッドティップを採用する「ハートランド 722ML+FB-ST 20」は、かなり軽量なリグを操作しやすい印象です。
具体的には、総重量が3.5g程度のスモラバ、4インチ以上のネコリグ、3.5gシンカーのダウンショットなど、スピニングタックルで扱うようなライトリグ全般(超フィネスを除く)が快適。

ソリッドとしてはやや硬めで高弾性なティップなので、5g前後のシャッドや9g前後のミノーも十分操作可能です。1/4oz迄であれば、スピナベ等のワイヤーベイトやメタルバイブでも普通に扱う事ができました。

使用ルアーの下限

722ML+FB-ST20は、AIR系のベイトフィネスリールを使えば、2.6gシンカーのダウンショットや3インチクラスのネコリグ、4g前後のプラグでも十分にキャスト可能。
ある程度重量のあるトレーラーなら、1/16ozクラスのスモラバでも使えます。

フィネス用途には強めなML+パワー設計ですが、肉厚細身でソリッドなティップが軽量ルアーでも十分に曲がり、ロッド先端でチョイ投げしやすく、ルアー操作も可能なイメージ。
バットパワーは強めですが、繊細な穂先と柔軟なベリーでヒットした魚ともファイトしやすいと思います。

使用ルアーの上限

ルアー上限的には、5gシンカーの底物あたりまでが気持ちよく、7g以上は使えるけどややダルイ印象です。
細身でソリッドという繊細な穂先に対し、バットパワーは十分にあるので、3/8ozクラスのスピナベや1/2ozクラスのプラグ、10gまでのメタルバイブでも扱う事は可能。
ですが、穂先が繊細な事もあり、上限いっぱいルアーに対するバイトには十分なフッキングが難しい印象がありました。
10gを超えるルアーのロッドアクションもダルく感じるかもしれません。

対応する用途

自分の中では、「スティーズ CT SV TW」のようなライトバーサタイル寄りのリールと組み合わせて、8lbフロロラインを基軸に使うのが最適な印象です。
10~12lbラインでも十分使えますが、8~10lbあたりがキャスティング時の抜けが良く、操作性も快適な使用感でした。
ライン下限は7lb程度までで、6lb以下になるとラインブレイクに気を使ってしまい、バットパワーの強さを活かしきれないイメージです。

使用するルアーは、総重量3.5~5gのスモラバや、3.5~5gシンカーによるワーミング、5g以上のシャッド、10g前後のミノー、1/4oz前後のワイヤーベイトがドンピシャだと感じました。
メタルバイブならザリメタル6g、チャターベイトならAKチャタージュニア8gに低比重なライアミノー3インチをトレーラーにする組み合わせがいいですね。

キャスティング | キャストフィール、キャスタビリティ

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

ハートランド722ML+FB-ST20でルアーをキャストした際に感じた事を紹介します。

キャストフィール

元々細身のブランクスが多いハートランドですが、さらに繊細なソリッドティップを採用する722ML+FB-ST20はかなり異色な存在。
ファーストアクションテーパーにデザインされている事もあり、キャスティングに「ハートランドらしい気持ちよさ」を体感できるか未知数でした。

ですが、ソリッドティップは非常によく曲がりつつも、反発力がピンピンと鋭く、弱々しい印象がありません。
キャスティング時にルアーの重みをしっかりと捕らえ、それをベリーがスムーズに伝達。
やや硬めなソリッドティップに対して、ベリーはしなやかで柔軟に曲がり、ファーストテーパーなカーブをバットが微妙な弧を描いて受け止めます。
キャスト動作の後半、曲がり切ったロッドのバットからベリー、ソリッドティップへと力点が移動し、ルアーをクイックに叩き出すイメージ。

レギュラーテーパーのチューブラーモデルと比較すると、穂先のレスポンスが早くバット部分がワンテンポ遅い挙動ですが、ハートランドらしい爽快なキャストフィールは十分堪能できました。
通常のハートランドが「グングングン」というリニアなフィーリングと例えるなら、722ML+FB-ST20は「グーングッグッ」といったリズム違いの使用感ですね。

上限近くの重量があるルアーだと、穂先とバットのリズム違いが気になってきますが、10g以下のミノーや5g前後のシャッド、総重量5gあたりまでのリグなら、非常に快適なキャストフィール。しなやかで柔軟な穂先と、ガッチリとパワーがあるバット、その強弱がスムーズに1本にまとまっていると感じました。

できるだけ軽いルアーを、ハートランドのベイトモデルで気持ちよく使いたい...という方に722ML+FB-ST20は最適ですね。

キャスタビリティ

細身に仕上げられているブランクスは、キャスト時のブレに弱いのがネックでした。
特に、ライト寄りなパワーだと、その傾向が顕著に表れます。

しかしX45フルシールドを採用する722ML+FB-ST20は、キャスト時のブレが少なく、狙ったポイントへルアーを投げやすい高精度。
X45フルシールド(コブラシールド)の効果は他のロッドシリーズでも体験していましたが、肉厚細身でソリッドティップな722ML+FB-ST20でも十分にネジレを防止していると感じました。
ソリッドティップ自体がやや硬めで、曲がってからの反発力が強く、グニャリと力負けしない事も高いキャスト精度に貢献していると思います。

ただ、ルアー上限近くの重さになると、若干キャストに精度を保ちにくくなります。
ソリッドで柔軟な穂先がルアーを支えきれず、どうしてもブレやすくなる印象がありました。
キャストフィール同様に、3.5~5g以下のリグ、5g前後のシャッド、ミノーなら10g以下といった、ベイトフィネスど真ん中のルアーが一番使いやすいロッドです。

感度

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

ハートランドの中ではスタンダードモデルに位置付けられる722ML+FB-ST20ですが、ベイトフィネスロッドとしての感度は十分に高いと感じました。

ただ、水流の流れやストラクチャーの表面を撫でるような繊細な感度伝達については、スティーズロッドやシマノポイズングロリアスといったハイエンドモデルの方がクリアな体感。
それでも、ベイトフィネスとしては肉厚のブランクスで、気持ち良いキャストフィールと粘りがあるブランクス特性のロッドとしては、高い感度性能も兼ね備えているバランスだと思います。

ソリッドティップの感度性能

特に秀逸だと思う点は、非常に細く、それでいてピンピンに反発力のあるソリッドティップ。
かなり微妙なボトム変化や、小型プラグの微妙な引き抵抗にも、ソリッドティップらしい追従性で揺れ続けます。
ソリッドティップとしては反発力が強いとは言え、普通のチューブラーティップにはない繊細さ。
目で見て視覚的に感度が得られるだけでなく、ティップが細かく揺れる事で、それを支えるベリーからバットに振動が伝わりやすいイメージです。

他社を含めて、最近のロッドを使ってみている限り、「ソリッドは感度が鈍い」という固定概念は過去のモノだと思いました。
ベイトロッドやバーサタイルなスピニングモデルに採用されているソリッドティップは硬めのものが多く、柔軟な追従性で喰わせ性能がありつつも、障害物回避などに必要なハリや弾性も持ち合わせているので、それが感度面でもプラスに作用しているようです。

使用感、操作性、外観デザイン

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

ハートランドのスタンダードモデルは、日本刀のような柄をモチーフに黒を基調としたデザイン。
派手すぎず地味すぎず、機能美に優れた外観で、極端な自己主張を控えつつ、内に秘めた高品質がズッシリとした所有感を満たしてくれます。
ブランクスを焼き上げた時にできるザラつきを研磨した全身は、センターカット2ピースの繋ぎ目もキレイに仕立てていて、高い満足度を感じました。

また、見た目のこだわりだけでなく、使用感や操作性もしっかりと作り込まれている印象。

使用感

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

ベイトフィネスロッドとしては長めの7.2フィートというレングスですが、リール未搭載の状態でもバランス良好。
先重りを感じさせない、手の内にしっかりと重心を感じる仕上がりです。
その為、バーサタイルなベイトリールは勿論、軽量なAIR系リールでも抜群の使用感。
余分な厚みを排したエアセンサーシートによって、しっかりとグリップ力をキープしたまま、より小さく握り込んで繊細な操作が心地よいデザインになっていると感じました。

操作性

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

ハートランド 722ML+FB-ST 20 は、ML+パワーのボディに対し、細く繊細なソリッドティップを兼ね備えたロッド。総重量が3.5gのスモラバや4インチのネコリグ、軽量プラグなどを穂先で扱いやすい特性です。

一般的なベイトフィネスロッドと大きく違う点は、7.2フィートという長さと強めのバットパワー。しっかりとしたバットでロッドを支えつつ、繊細なソリッドティップを長く伸ばして、手元から離れた場所で微妙な操作が可能です。
近距離や中距離に撃ち込んだライトリグを手元で操作する形ではなく、やや離れた距離に投げ込んだルアーを長いロッドでフィネスに操るイメージ。
ロングキャストが必要なシーンも多い岸釣り・オカッパリでのベイトフィネスに心地よい操作性ですね。

まとめ

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20 釣果

722ML+FB-ST20は、ハートランドのベイトモデルとしては珍しいソリッドティップを搭載し、ファーストテーパーなアクション設計。非常に細く柔軟に曲がる穂先で、ライトリグを小刻みで繊細に操作することが快適です。

ハートランドのベイトフィネスモデルは、どちらかと言えば、ベイトタックルで普通に扱えるルアーを繊細に操るコンセプト。ですが、722ML+FB-ST20はその中で最も軽量ルアーへの対応力に優れ、スピニングタックルで扱うようなルアーまで対応します。
それでいて肉厚で粘りのあるバットパワーと、細軸なブランクによるレスポンスの高さは、通常のベイトフィネスとは一線を画す使用感。総重量3.5gを基軸に、8lb前後のラインで、ライトリグを繊細に操り、しっかりとしたパワーで魚とファイトできるロッドですね。

ファーストテーパーかつソリッドティップである特性は、ハートランドの中ではやや珍しい使用感。ですが、繊細な穂先をロッド全体でバランスよくまとめ、細かく作り込まれたフィーリングは、間違いなくハートランド特有のものだと感じました。

ハートランド独特のフィーリングが好きで、できるだけ軽いリグを扱いやすいベイトフィネスロッドが欲しい方に最適。
2021年にリリースされた「3代目ドットスリー 832MSB-SV AGS21」や、同じスタンダードモデルの「722MRB-20」と比べ、より軽量なルアーが使いやすくなっています。

また、7.2フィートという長さと、ML+のパワーがあるブランクスは、足場の高い場所やちょっとしたカバーでも強引なファイトが可能。追従性良く曲がるソリッドティップも、反発力・復元力が強めなので、比較的ラフな使用でも不安がありませんでした。
ハートランドが好きな方だけでなく、繊細さとパワーを兼ね備えたベイトフィネスロッドとしても重宝する1本。
岸釣り・オカッパリを、ベイトフィネス1本で攻略したい方にもいいですね。

ハートランドはあまり大量生産されるロッドでは無いので、購入を検討されている方はダイワ系列のキャスティングもおすすめです。
生産される度に在庫がオンラインショップに並ぶので、こまめにチェックしてみてください。
中古品が並ぶこともあるので要チェックです。

ハートランド 722ML+FB-ST20 に合うリール

722ML+FB-ST20は、ソリッドティップで繊細なフィネス操作と、ML+とやや強めなパワーが魅力。繊細過ぎず、強すぎない8lbのフロロラインをベースとして、軽量ルアーが扱いやすい「スティーズ CT SV TW」のようなリールがベストです。

より軽量ルアーへのレスポンスを向上させるのであれば、CTリール機に浅溝の「RCSB CT SV700S G1 スプール」を組み込むのがおすすめ。
自分自身、このセッティングが1番使いやすいと感じています。

 

ダイワ ハートランド 722ML+FB-ST20

▲ハートランド 722ML+FB-ST 20 と スティーズ AIR TW の組み合わせ

ライトリグに特化させるのであれば、「アルファスAIR TW」や「スティーズAIR TW」といったベイトフィネス専用リールも選択肢に。
ただ、スティーズCTSVTWに浅溝のシャロースプールを組み込んだ場合と比べても、更にラインキャパが少なくなり、スプール径やベアリングが小型になります。
その為、飛距離を出しにくく、ベアリングに負荷がかかるキャスティング主体のスタイルでは、若干ストレスを感じるかもしれません。

また、総重量が5g以上のルアーを10~12lbラインで使うのであれば、「21 アルファス SVTW」も快適です。
ライトリグへのレスポンスがやや鈍くなりますが、その分、ある程度の重量があるルアーをバーサタイルに使いやすくなりますね。

その他のハートランド

ダイワ ハートランド

▲722ML+FB-ST 20 と 752HRB-2 の組み合せ。ハートランドのベイト2本で、ほとんどの状況をカバーできます。

ハートランドについては、次の記事も参考にしてみてください。

出典:DAIWAトーナメントシーンからのフィードバックで進化を続けてきたバスロッド。ダイワのハートランドは、そうした進化と...
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